コラム
COLUMN

近年、クリニック経営において大きな問題となっているのがスタッフの定着率です。
看護師や医療事務などの人材は慢性的に不足しており、採用してもすぐに退職してしまうという悩みを抱えている院長先生も少なくありません。
実際に、当事務所にも次のようなご相談が寄せられています。
「採用しても数ヶ月で辞めてしまう」
「スタッフ同士の人間関係がうまくいかない」
「突然退職されて診療体制に影響が出ている」
こうした問題の背景には、医療機関特有の労務トラブルが潜んでいるケースが多く見られます。
今回は、スタッフが辞めてしまうクリニックに共通するポイントと、その対策について解説します。
■医療機関で多い労務トラブル
クリニックでは、一般企業とは異なる勤務形態や職場環境から、次のような労務トラブルが発生しやすい傾向があります。
- 残業時間の扱いが曖昧
- 人間関係のトラブル
- 職場ルールが曖昧
■実際にあった相談事例
ある大阪のクリニックでは、受付事務スタッフの退職が続くという問題がありました。
詳しく状況を確認したところ、原因は診療後の業務時間の扱いでした。
診療終了後に
- レジ締め
- 予約確認
- カルテ整理
などの業務が毎日発生していましたが、これらが勤務時間として扱われていなかったのです。
院長先生としては「軽作業であり、雑務に近い」「みんな自主的に協力してくれている」という認識でしたが、スタッフ側ではサービス残業が常態化していると感じていました。
そこで、クラウド勤怠管理システムを導入し、
就業規則の見直し、業務時間の整理、就業ルールの明確化
を行ったところ、職場の不満が解消され、スタッフの定着率も改善しました。
■スタッフが辞めないクリニックのポイント
スタッフが安心して働ける職場を作るためには、次のポイントが重要です。
①勤怠管理を明確にする
→働いた時間や時間外労働を正しく把握する。
②就業ルールを整備する
→クリニックでは次のようなルールを就業規則で明確にしておくことが重要です。
・有給休暇の取得ルール
・シフトの決め方(いつまでに、誰が、どのような仕組みで、がポイント)
・残業の取り扱い(残業はいつから発生するのか、ダラダラ残業は認めないこと)
・退職時の手続き(何日前までに、だれに、どのような手続きで、を定める)
③院長とスタッフのコミュニケーション
→クリニックでは院長の存在が職場環境に大きく影響します。
・定期的なコミュニケーション
・納得できる勤務評価方法
・意見を聞ける仕組みづくり
スタッフが安心・納得する環境づくりがポイントです。
■労務管理でお困りの際は専門家へご相談ください
クリニックの労務管理には、医療機関特有のポイントがあります。
例えば
- スタッフのシフト管理
- 労働時間の管理
- 労務トラブルの対応
- 就業規則の整備
など、専門的な知識が必要になる場面も多くあります。
当事務所では、クリニックの労務管理サポートを多数行っております。
豊富な事例をもとにスタッフが安心して働ける職場づくりをサポートいたしますので、
お気軽にご相談ください。
■ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。
■お電話での問合せ:06-6940-4115
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